Kane and Abel

著者 :
  • St Martins Pr (2004年3月13日発売)
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本棚登録 : 12
感想 : 4
5

お互い地球の反対側で正反対の境遇の中で同じ日に生まれた二人の男の人生が、ドラマ、愛情、戦争、政治、歴史、いろんなジャンルを超えた壮大なスケールで、書かれている。

それぞれ二人が歩む全く違う人生の中で、時代や人間関係でひき起こる壁にぶつかりつつも、確立していく知と富。そして出会うべくして出会う二人が持つ因縁と確執。

ストーリー展開もさながら、常に対称を用いたその書法も、目に浮かぶような精細な描写力もすべてが素晴らしかった。
誤解から広がる二人の因縁が、読んでいてとても煩わしくも、のめり込んで読んでしまう。

余談だが、旧約聖書に出てくるアダムとイブの息子がCainとAbel。聖書の中では、百姓のCainが最初に犯した罪が、羊飼いであったAbelを殺してしまう、というもの。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: その他
感想投稿日 : 2008年3月6日
本棚登録日 : 2008年3月6日

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